●地方公務員の男性育休 初の3割超え(1/1)

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総務省は、2022年度の男性地方公務員の育児休業取得率が31.8%となり、

過去最高だったと発表した。前年度比で12.3ポイント増えた。2022年度に

育休が取得可能になった6万3,128人のうち、2万57人が取得した。

 

●国民年金 子1歳まで保険料免除(12/27)

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厚生労働省は、国民年金の第1号被保険者を対象に、子どもが1歳になる

までの保険料を免除する方針を固めた。母親だけでなく父親や養父母も対象

とし、出生日から最大12カ月(産前・産後の4カ月免除されている母親は

免除期間終了後9カ月)免除する。自営業者の子育て世帯の負担を軽減

させるのが狙い。2026年度中の実施予定で、2024年通常国会での法案成立を

目指す。

 

●東証プライム上場企業の女性役員比率 25年までに19%に(12/26)

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岸田首相は25日の男女共同参画会議で、2025年までに東京証券取引所

プライム市場の上場企業の女性役員比率を19%に引き上げ、女性役員を

登用していない企業をゼロにする方針を示した。政府の、2030年までに

女性役員比率30%以上を目指すという目標の中間目標と位置付け、とする。

「第5次男女共同参画基本計画を一部変更する。

 

●11月求人倍率 4カ月ぶりに低下(12/26)

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厚生労働省の26日の発表によると、11月の全国の有効求人倍率(季節調整値)は

1.28倍で、前月から0.02ポイント低下した。新規求人数(現数値)は、

前年同月比で4.8%減少した。また、総務省が同日発表した11月の完全失業率は

2.5%で、前月から横ばいだった。

 

●健康保険証 マイナ保険証への一本化は2024年12月(12/22)

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政府は21日、現行の健康保険証を2024年12月2日に廃止する方針を固めた。

22日の閣議で廃止日を定める政令を決定する。「マイナ保険証」に事実上、

一本化され、同日以降は新規発行が停止される。発行済みのものは有効期限内で

あれば最長1年間は使用可能。マイナカードを持たない人には「資格確認書」を

発行して対応する。

 

●65歳以上の介護保険料 所得420万円以上で引上げ(12/21)

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厚生労働省は、65歳以上の所得上位層の介護保険料に関し、2024年度から

引き上げる方針を示した。対象となるのは年間の合計所得が420万円以上の人で、

高齢者人口の4%に当たる約145万人。現行9段階の介護保険料の所得区分は、

「420万円以上」から「720万円以上」までの階層を細分化し、全体で13段階とする。

引上げ分は、低所得者の保険料引下げの財源にする。

 

●診療報酬 全体で改定率マイナス0.12%に決定 (12/20)

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来年度の診療報酬の改定率が、全体では0.12%減に決定した。医療従事者等の

人件費に充てる「本体」部分は0.88%(うち0.61%は看護師やリハビリ専門職

などへの賃上げ、0.28%は若手医師の賃上げや事務職員の賃上げに配分)増、

薬代の「薬価」は1%減となる。また、同時改定される介護報酬は1.59%、

障害福祉サービス等報酬は1.12%、それぞれ引き上げることとなった。

 

●介護2割負担の拡大 見送り(12/20)

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介護保険サービス利用料を2割負担する対象者拡大の実施が、先送りされる

こととなった。厚生労働大臣は、財務大臣折衝後の折衝後の会見で、負担への

金融資産などの保有状況の反映の在り方やきめ細かい負担割合の在り方と併せて

引き続き検討を行い、2027年度までに結論を得るということとした、と述べている。

 

●トラック運賃 指標見直し(12/16)

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国土交通省は、トラック事業者が荷主から適正な運賃を得るための指標として

示している「標準的な運賃」を、平均8%上げる見直し案を公表した。

案では、運転手が荷物の積下ろし作業を強いられる場合に、その対価を運賃に

加算するための目安も新たに盛り込まれた。待機時間の対価も引き上げる。

年明けに運輸審議会に諮問し、来年度からの運用を目指す。

 

●与党税制改正大綱を決定(12/15)

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自民、公明両党は14日、2024年度の与党税制改正大綱をまとめた。構造的な賃上げ

実現のため、1人当たり4万円の所得税などの定額減税、賃上げ促進税制の拡充・延長

が盛り込まれた。また少子化対策として、児童手当拡大に伴う16〜18歳の子を持つ家庭の

扶養控除見直し、子育て世帯の住宅ローン減税の上限維持、23歳未満を扶養する世帯の

生命保険料控除引上げなどが盛り込まれた。

 

●厚労省改正案 雇用保険加入要件「週10時間以上」に緩和(12/14)

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厚生労働省は13日、労働政策審議会雇用保険部会で、雇用保険の加入対象について、

現行の「週20時間以上の労働」から「週10時間以上の労働」に拡大することを含めた

雇用保険制度改正の取りまとめ案を示した。失業給付などの支給条件となる労働日数の

基準の緩和等も盛り込まれた。加入要件見直しは28年度中に実施する。2024年1月までに

詳細を詰め、24年通常国会に関連法案を提出する。

 

●来秋に紙の保険証廃止を表明 (12/13)

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岸田首相は12日、マイナンバー情報点検総本部で、点検結果の報告を踏まえ、紙の保険証を

来秋に廃止すると表明した。今後は、再発防止対策を講じつつ、マイナ保険証の円滑な利用

に向けて、マイナンバーカードの改善を進める。総務省では、暗証番号の設定が不要で用途を

保険証や本人確認書類に限定したマイナンバーカードを、高齢者の負担軽減策として15日から

導入し、希望者全員に交付する。

 

●介護サービス費2割負担対象者 拡大へ(12/8)

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厚生労働省の審議会は7日、24年度の介護保険制度見直しを大筋で了承した。

現在、現役並み所得がある人は3割、年収280万円以上340万円未満の人は2割、

原則1割負担となっているが、10通りの2割負担対象者拡大のパターンを示した。

詳細は年末の予算編成で決める。政府は、5日に示した医療・介護の歳出改革工程表で、

28年度までの検討課題として、医療・介護で自己負担3割の高齢者の対象拡大を

盛り込んでいる。

 

●児童扶養手当 拡充へ(12/7)

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政府は、低所得のひとり親世帯などに給付する児童扶養手当を拡充する方針。

第3子以降の支給を、現行の月額最大6,250円から1万420円に引き上げるほか、

支給要件となる所得制限も緩和する。満額支給される年収の上限目安は190万円

未満(現行160万円未満)に引き上げ、支給対象となる年収の上限目安も385万円

(現行365万円)へ引き上げる方向。来年の通常国会での改正法案成立、2025年1月

支給分からの実施を目指す。

 

●高校生の扶養控除 縮小案(12/6)

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16〜18歳の子どもがいる親に適用されている扶養控除について、政府が、

2026年から、所得税の控除額を38万円から25万円に、住民税を33万円から

12万円に縮小する案を検討していることがわかった。2024年12月から高校生

にも児童手当が支給されることに伴うもので、どの所得層においても児童手当

支給額負担増を上回るようにする。12月中旬の与党税制改正大綱に盛り込む方針。

 

●国家公務員の男性育休取得率 初の7割超(12/5)

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人事院の発表によれば、2022年度の男性国家公務員(一般職常勤)の

育児休業取得率が72.5%(前年比9.7ポイント増)となり、初めて7割を

超えた。取得期間は、「2週間以上、1か月以下」が48.6%で最も多く、

「1か月超、3か月以下」が22.5%で続いた。政府は30年度までに

民間を含む男性育休の取得率を85%まで引き上げる目標を掲げている。

 

●「くるみん」認定基準厳しく 男性育休取得率30%に引上げ(12/4)

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厚生労働省は「くるみん」の認定基準として、男性育休取得率の基準を

現在の10%から30%に引き上げる方向で調整する。フルタイム労働者の

平均時間外労働時間も、「月45時間未満」を「月30時間未満」へと引き

下げる。年内に分科会の議論をまとめ、2024年以降に変更するよう関連

省令を改正する。

 

●「育児時短就業給付(仮称)」は毎月の賃金の1割給付で調整(11/30)

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厚生労働省は、2歳未満の子どもを育てる労働者向けに、短縮した時間を問わず

短時間勤務時の毎月の賃金の1割を給付する方向で調整に入った。給付の名称は

「育児時短就業給付(仮称)」で、支給要件は育児休業給付と同様とする。

年内に同省の審議会で原案を示し、2025年度からの導入を目指す。

 

●公取委 価格転嫁指針を作成 中小の価格転嫁促す(11/30)

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公正取引委員会は29日、中小企業の賃上げを促すため、労務費を適切に転嫁できる

よう価格交渉についての指針を公表した。発注者に定期的に労務費の転嫁について

協議することを求め、協議なしで長年価格を据え置くことは独禁法違反や下請法の

「買いたたき」に当たるおそれがあるとし、指針に沿わない行為をすることにより

公正な競争を阻害する恐れがある場合には、厳正に対処するとしている。

 

●賃上げ平均9,437円 過去最高を記録(11/29)

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厚生労働省は28日、2023年の賃金実態調査を発表した。ベースアップや定期昇給に

よる月額賃金の改定額は社員1人当たり平均9,437円(前年比3,903円増)のプラス、

改定率はプラス3.2%(同1.3ポイント増)となり、いずれも比較可能な1999年以降で

過去最高を記録した。同省は、物価高を背景に賃上げに踏み切る企業が増加したと

みている。

 

●技能実習に代わる新制度「育成就労制度」 1年で転籍可(11/25)

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政府の有識者会議は24日、技能実習制度に代わる新制度創設等を盛り込んだ

最終報告書をまとめた。原則就労1年超であること、一定の技能や日本語能力が

あることを要件として、同一業務区分内での本人の意向による転籍を可能とする。

ただし、当分の間、各業界の判断で転籍制限期間を2年を超えない範囲で設定できる

とする経過措置を検討する。この最終報告を受け、政府は来年の通常国会への

関連法案提出を目指す。新制度への移行までには数年程度の周知期間を設けるとみられる。

 

●雇用保険の加入要件「週10時間以上」へ(11/23)

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厚生労働省は、雇用保険の加入条件である週の労働時間を現行の「週20時間以上」

から「週10時間以上」に拡大する方向で調整に入った。短時間労働者のセーフティー

ネットを広げるのがねらいで、新たに500万人の加入を見込む。年内にも原案が示さ

れる見通しで、2028年度までを目処に実施を目指す。

 

●労働者死傷病報告の電子申請義を原則義務化(11/22)

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2025年1月から労働者死傷病報告等の電子申請が原則義務化される。2023年度内に

新たなシステムが稼働する見通しで、関連規則を改正する。詳細なデータ分析が

できるよう記入欄を増やし、事故の起こった場所や具体的な状況などを入力できる

ようにする。経過措置として紙での提出も一定期間は認め、労働基準監督署に設置

するタブレット端末などでの入力も可能とするという。

 

●「モデル年金」見直しへ(11/22)

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「サラリーマンの夫と専業主婦の妻」世帯が受け取る年金を標準的な給付水準として

示している「モデル年金」が見直される方向だ。21日に開催された厚生労働省の審議会

では、様々なライフスタイルを想定したパターンの提示などの見直しが必要だとする

意見が多かった。新たに年金額を算出する世帯の具体像は、2025年に予定される年金制度

改正に向けて詰めるとしている。

 

●育児・介護と仕事の両立支援策、法改正案に明記方針(11/21)

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厚生労働省は20日、育児・介護と仕事の両立支援策のとりまとめの方向性を示した。

育児では、子が3歳になるまでテレワークで働ける環境をつくるよう企業に努力義務を

課したり、小学校就学前まではテレワークや短時間、フレックスなどの勤務制度から2つ

以上を選べるようにしたりする。残業免除は現行の「3歳まで」から「就学前まで」に

拡充し、育休取得率の公表義務も現行の「従業員1,000人超」から「300人超」に変える。

介護では、全従業員を対象に40歳になる際に支援制度の周知を義務付ける。

労働政策審議会で年内にも制度内容を詰め、2024年の通常国会に提出する育児・介護休業法

の改正案に盛り込む方針。

 

●全フリーランスを労災特別加入の対象に(11/21)

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20日の労働政策審議会で、労災保険特別加入について、加入対象をフリーランスの

全業種に拡充する方針が決まった。関係省令を改正し、2024年秋までの運用開始を

目指す。企業から業務委託を受けるすべてのフリーランスが加入できるようにし、

企業との取引がある場合は、個人からの委託業務中の事故も補償の対象とする方針。

労災保険料率は、現行の加入対象フリーランスと同じ原則0.3%とする。

 

●技能実習新制度の転職制限「最長2年」に(11/16)

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外国人技能実習制度のあり方を検討している政府の有識者会議で15日、技能実習に

代わる新たな制度の修正案が示された。名称は「育成就労制度」とされた。転籍を

認める就労期間については、一律「1年超」から「当分の間」業界ごとに「1〜2年」

の範囲で設定できるよう修正された。転籍までの期間を設定した場合、就労から1年

経過後に昇給などの待遇向上を義務付ける方針も示された。年内にも最終報告書を

まとめ、早ければ来年の通常国会に関連法案を提出する方針。

 

●フリーカメラマンに労災認定(11/16)

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東京都内の広告写真撮影会社から業務委託を受けたフリーランスのカメラマン

(男性・40歳)の通勤中の事故(昨年7月)による負傷について、品川労働基準

監督署から労災認定を受けたことを、出版関連の労働組合が明らかにした

(認定は10月12日)。労組によると、男性は、会社の作成した勤務表に従って

週5日ほど勤務し、毎月会社が定めた固定給を受け取っていた。東京労働局は

労災保険料などを会社に請求したが、会社は支払いを拒んでいるという。

 

●リスキリング支援の新たな教育訓練給付 労使で大筋合意(11/14)

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13日、厚生労働省の審議会で、仕事を休んで教育訓練を受ける場合に生活支援のため

支給する新たな給付について、失業手当と同水準を給付する案が提示され、労使が

大筋で合意した。対象は雇用保険に入っていない労働者やフリーランスから雇用される

ことを目指す人などで、給付額は賃金の80〜50%、日額は2,746円〜最大16,980円。

給付日数は自己都合退職者と同水準とし、雇用保険の加入期間に応じて90日、120日、

150日とする。支給要件として雇用保険への一定期間の加入などを条件とすることが

検討されている。

 

●育児休業給付の拡充案が明らかに(11/14)

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厚生労働省は13日、労政審の部会で育児休業給付の拡充案を示した。両親がともに

14日間以上の育休を取得した場合に28日間を上限に給付率を引き上げ、手取り収入が

実質的に10割となるようにする。

また「育児時短就業給付」(仮称)を新設し、子どもが2歳未満で時短勤務をする人に、

時短勤務の日数などにかかわらず賃金の一定割合を給付する案なども示された。

給付開始前2年間のうち雇用保険加入期間が12カ月以上あることを条件とすることが

検討されている。来年の通常国会に関連法案を提出する見通し。

 

●仕事と介護の両立支援 2024年国会への法案提出を指示(11/14)

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13日、岸田首相は仕事と介護の両立支援制度を盛り込んだ育児介護休業法の改正案を、

2024年の通常国会へ提出するよう指示した。従業員に対する情報提供や制度選択の

意向確認の義務化が焦点となっている。介護休業制度の利用を促すための研修や相談窓口

の設置を求めることも調整している。

 

●育児休業給付拡充策、両親とも14日取得で「手取り10割」(11/10)

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厚生労働省は、両親とも育児休業取得で一定期間育児休業給付を実質10割に

引き上げる拡充策について、14日以上の休暇取得を条件とする方向で検討に

入った。配偶者がフリーランスなど雇用保険被保険者でない場合やひとり親の

場合でも、本人が14日以上取得していれば給付率を引き上げる。

2025年度に拡充する方針。

 

●少子化財源の「支援金」概要案判明(11/10)

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少子化対策の財源の一つとして創設する「支援金制度(仮称)」の概要案が、

9日のこども家庭庁の会合で示された。現役世代や後期高齢者を含む全世代から、

収入に応じた額を医療保険の保険料に上乗せして徴収する。使い道は法律に明記し、

まずは妊娠・出産期から0〜2歳の支援策に充てるほか、育児休業給付の拡充、

親の就労に関わらず保育を利用できる「こども誰でも通園制度(仮称)」などの

施策に充てる。年内に詳細を詰め、2024年の通常国会への関連法案提出を目指す。

 

●介護職に月6,000円の賃上げ措置(11/7)

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政府・与党は、来年度から介護報酬を引き上げ、プラス改定とする方向で調整に入った。

一方、医療介護分野の人材流出に歯止めをかけるため、報酬改定までのつなぎとして、

2024年2月から介護職員と看護補助者について1人当たり月額6,000円の賃上げ相当額

として補助金を支給することとし、関連経費を2023年度補正予算案に盛り込む。

 

●65歳以上の介護保険料見直し案が明らかに(11/7)

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厚生労働省の社会保障審議会介護保険部会は、6日、65歳以上で年間の合計所得

410万円以上の人の保険料を2024年度から引き上げる一方、低所得者の保険料は

引き下げる見直し案を示した。引上げ対象は高齢者人口の4%に当たる約140万人で、

引下げ対象は同35%に当たる約1,300万人。

 

●有休取得率が初の6割超え 義務化で拡大(11/3)

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厚生労働省の2023年就労条件総合調査によると、労働者の年次有給休暇の

取得率は62.1%と初めて6割を超えた。2019年(52.4%)から10ポイント近く

上がった。有給休暇の1人当たり平均持ち分は17.6日で、実際の取得日数は

10.9日。労基法改正による年5日の有休取得義務化が追い風になった。

 

●全業種のフリーランスを労災保険の対象に(11/2)

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厚生労働省は、フリーランスの労災保険特別加入の対象範囲を原則全業種に

拡大する。加入は任意で、企業から業務委託を受け、企業で働く労働者と

同じ条件にある事が加入条件となる見通し。労災保険法施行規則を改正し、

2024年秋の施行を目指す。

 

●求人倍率 3カ月連続で低下(10/31)

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厚生労働省の31日の発表によると、9月の全国の有効求人倍率(季節調整値)は

1.29倍で、前月から横ばいだった。有効求人数も横ばいだったが、新規求人数

(現数値)は前年同月比で3.4%減少した。また、総務省が同日発表した9月の

完全失業率は2.6%で、前月から0.1ポイント減少した。

 

●潜在的な働き手約530万人 内閣府試算 (10/31)

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内閣府は30日、「眠る働き手」が約530万人いるとの試算を公表した。内訳は

「就労時間を増やしたくて、それができる労働者」265万人と完全失業者184万人、

就業希望はあるが今は求職活動をしていない84万人。人手不足が成長の制約と

ならないためには、これらの人が力を発揮できるよう、「年収の壁」の是正や

働き手のスキルの磨き直し等を行うことで、潜在的な労働力を掘り起こせるとみる。

 

●国保料 上限2万円引上げへ(10/25)

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厚生労働省は、国民健康保険の保険料の年間上限額を2024年度から2万円引き上げる

方針を固めた。近く開く社会保障審議会医療保険部会に提案する予定。上限額の引上げは

3年連続。高所得者の保険料を上げることで保険財政の安定をねらうもので、引上げ後の

上限額に達するのは年収1160万円以上の世帯で全体の1.35%と推計される。

 

●「年収の壁」対策 助成金の申請受付開始(10/21)

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厚生労働省は20日、「年収の壁」対策の一環として設けたキャリアアップ助成金申請の

申請受付を始めた。次の年金制度改革実施までの暫定措置として2025年度末まで受け付け、

パート従業員らが働き控えをすることによる働き手不足の解消をねらう。

 

●「地域限定保育士」制度 全国展開へ議論(10/20)

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こども家庭庁は、19日、保育人材確保のため、特定の地域だけで働ける「地域限定保育士」

制度を拡充し、全国展開を促す方針を説明した。2015年の創設後、3府県で導入されていた。

「実技試験」がなく講習を終了すれば取得でき、資格取得から3年は地域限定、4年目以降

全国で勤務可能となる。年度内に児童福祉法の改正に向けて課題を整理する。

 

●連合 2024年春闘の賃上げ目標「5%以上」発表(10/20)

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連合は19日、2024年の春闘での統一要求の賃上げ目標を「5%以上」とする方針を

正式発表した。物価上昇を踏まえ、今春闘の「5%程度」より表現を強めた。

来春闘について、日本商工会議所会頭は「少なくとも中小企業では難しいというのが

実感だ」、経団連会長は「(今春闘と)同じ熱量で賃上げを目指す」と述べている。

 

●高齢者の就労支援 職場への送迎制度を新設へ(10/19)

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厚生労働省は、交通が不便な地域に住む高齢者の就労を支援するため、2024年度より

職場への送迎制度を新設する。全国シルバー人材センター事業協会に委託し、費用は

国が負担する。モデル事業として数十カ所から開始し、将来的には全国展開を目指す。

 

●「就労証明書」手続きの電子化 一部撤回(10/16)

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保育所入所のための「就労証明書」の提出手続について、2023年秋に導入予定だった

デジタル化の取組みが、一部撤回された。政府は統一様式を決めて勤務先から自治体に

データを直送できる電子提出の仕組みを検討していたが、一部企業から反対意見が出たため、

導入を見送り、マイナポータルを使った手続きに限り様式を統一するにとどまった。

 

●働き方の多様化に対応 労基法改正を求める報告書まとまる(10/14)

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働き方の多様化に対応するため、労基法の改正を求める報告書が、13日の「新しい時代の

働き方に関する研究会」でまとめられた。労基法の対象となる「労働者」の定義や、労働

条件を「事業場」ごとに決める原則、労働者の「過半数代表者」の枠組みの見直しなどを

求めている。年度内にも新しい研究会を立ち上げ、法改正に向けた本格的な議論に入る。

 

●訪問看護へのマイナ保険証対応を義務化へ(10/12)

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厚生労働省は11日、訪問看護について「マイナ保険証」利用対応を義務化する案を

中央社会保険医療協議会に示した。同案では、来年6月から訪問看護ステーションでも

対応を始め、健康保険証が廃止される来年秋に原則義務化とする。経過措置や対応費用の

公費補助についても盛り込まれた。今後は中医協の答申を踏まえ、厚労省が方針を決定する。

 

●技能実習廃止 新制度案の骨格明らかに(10/12)

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外国人技能実習制度および特定技能制度のあり方を検討する政府の有識者会議が、

今秋にもとりまとめる最終報告書案の骨格が明らかになった。在留期間3年の新制度

(名称候補は「育成技能」)創設を柱としていて、新制度から特定技能への移行には

日本語と技能の試験を必須とすることや、就労1年超で一定の日本語能力と技能があれば

転籍を認める制限緩和の内容などが盛り込まれる。来年の通常国会に関連法案を提出する。

 

●政府が「物流改革緊急パッケージ」を決定(10/7)

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政府は6日、物流業界の「2024年問題」に備え、「物流改革緊急パッケージ」を決定した。

(1)物流の効率化、(2)荷主・消費者の行動変容、(3)商慣行の見直しの3本柱となっていて、

不足する14万人分の輸送力を補えると試算している。具体的には、自動フォークリフトの

導入やトラックGメンの監視強化などによる荷待ち・荷役時間の削減、共同輸送の促進による

積載率向上、モーダルシフト、「置き配」へのポイント還元による再配達削減といった施策。

 

●フリーランスに「安衛法で保護」報告書まとまる(10/6)

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厚生労働省の有識者会議は2日、労働安全衛生法の保護対象に、フリーランスら

個人事業主を追加するよう求める報告書を取りまとめた。個人事業主が業務中の

事故で死亡するか4日以上休業するケガをした場合の発注元企業による労基署への

報告義務を提言。違反による罰則はないが是正勧告などの対象になる見通し。

さらに、事故防止措置の対象への個人事業主の追加等を求めた。これを受けて

厚生労働省は法令改正の手続きを進める。

 

●個人事業主のアマゾン配達員に労災認定(10/5)

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ネット通販「アマゾン」の商品配達を運送会社から委託され、個人事業主として

働いていた男性が配達中に階段から落下したことによる負傷について、9月26日付で

労災と認定された。個人事業主の配達員に労災が認められるのは初めて。配送の実態

などから「労働者」に当たると判断された。男性は、アマゾンのスマートフォンアプリ

を通じて配達先や労働時間が管理されアマゾンと運送会社の指揮を受けて働いていたと

主張していた。今後、男性側に労基署の詳細な認定理由が開示される見込み。

 

●介護事業者に賃金公表を要請(10/4)

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厚生労働省は介護事業者に、勤務する介護士など職員1人当たりの賃金データの

公表を求める。既存の介護サービス情報公表制度を拡大し、職員の1人当たり賃金も

加える。求職者がデータを比較しやすくすることで、介護人材の確保と定着につなげる。

当面は強制力を伴わずに賃金情報の公開を求める方針。2024年度からの導入を目指す。

 

●2024年問題 来週にも「物流革新緊急パーケージ」策定へ(9/29)

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岸田首相は28日、トラック運送業の「2024年問題」に関して、来週中に関係閣僚

会議を開き、「物流革新緊急パーケージ」をまとめると表明した。荷役作業の

自動化や自動運転技術の導入などを柱とし、10月中に策定する経済対策に盛り込む。

また、賃上げの原資確保のため、「適正な運賃の収受などに向けて、次期通常国会

での法制化を進める」とも明らかにした。

 

●「年収の壁・支援強化パッケージ」公表(9/28)

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厚労省は27日、「年収の壁」対策パッケージを公表した。「106万円の壁」

対策ではキャリアアップ助成金に新たなコースを設け、企業が支給する

「社会保険適用促進手当」は労使とも標準報酬の算定から除外し、負担を

軽減する。「130万円の壁」対策は、一時的に年収が130万円を超えても

事業主証明により原則連続2回まで扶養から外れないようにする。10月から

適用を開始し、2025年に予定される年金制度改正までのつなぎ措置とする。

 

●平均給与458万円、2年連続増加(9/28)

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民間企業で働く会社員やパート従業員らを対象にした民間給与実態統計調査の

結果が27日、国税庁より発表された。2022年の平均給与は前年比2.7%増の

458万円、うち賞与は同4.2%増の72万円で、ともに2年連続の増加となった。

男女別の平均給与は、男性563万円(同2.5%増)、女性314万円(同3.9%増)。

雇用形態別では、正社員は523万円、パートやアルバイトなどの非正社員は201

万円となった。

 

●正社員転換への助成要件を緩和 来年度から(9/24)

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厚生労働省は、非正規雇用労働者の正社員化を促進するため、キャリアアップ

助成金(正社員化コース)の支給要件を2024年度から緩和する。対象となる

非正規労働者の同じ会社で雇用されている期間を現行の「通算6カ月以上3年

以内」から「6カ月以上」とする。助成金額も、中小企業は60万円(2人目以降

50万円)、大企業は45万円(2人目以降37万5,000円)に増額する。

 

●「年収の壁」解消へ議論開始(9/22)

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厚生労働省の社会保障審議会は21日、「年収の壁」対応策の議論を開始した。

同省は壁を超えても手取りが減少しない仕組みとして本人負担分の保険料減免

など4つの案を示したが、委員からは慎重な意見が相次いだ。10月から導入方針の

壁を超えても手取りが減少しないよう賃上げや労働時間延長を行う企業に対する

助成は、2025年の年金制度改革までの暫定措置であるため、別途、制度見直し案を

来年にも取りまとめることを目指している。

 

●介護事業所の人手不足感が高まる(9/20)

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介護労働安定センターの調査で、人手不足感のある介護事業所が66.3%

(前年比3.3ポイント増)となった。職種別では、訪問介護員83.5%、

介護職員69.3%、看護職員47.2%などとなっている。訪問介護員および

介護職員の採用率は16.2%(2021年度比1%増)離職率は14.4%

(同0.1%増)と、ほぼ横ばいとなった。

 

●介護離職防止策 企業へ指針(9/19)

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政府は、会社員の介護離職防止策を、今年度中に企業向けの指針(ガイドライン)

としてまとめ、周知する。指針には、育介法で定める介護休業の活用法や介護保険

サービスの使い方に関する社員研修のノウハウのほか、企業が行う各支援策として、

相談窓口の設置、外部専門家と提携しての介護事業者に提出する書類の作成、

家事代行等の日常生活支援サービス等の紹介などが盛り込まれる。

 

●厚生労働省 残業代算定から在宅手当を除外へ(9/18)

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厚生労働省は、残業代を算定する基礎から在宅手当を外す方向で調整に入った。

月給に含めずに必要経費として切り離す。この場合、社員の手取りが減る可能性

も出てくる。新型コロナ禍でのテレワークの普及で、手当を導入した企業が払う

残業代が膨らんだことによる見直し。労働基準法施行規則を改正し、2024年度に

も適用する方針。

 

●働く65歳以上が過去最最多に(9/18)

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総務省の17日の発表によると、2022年における65歳以上の就業者数が912万人

(2021年比3万人増)となり、1968年以降で最多となったことがわかった。

就業者数に占める割合は13.6%(同0.1ポイント増)となっている。10年前と

比較した高齢者の就業率は、65〜69歳で13.7ポイント、70〜74歳で10.5ポイント、

75歳以降で2.6ポイント上昇している。

 

●ハローワークにリスキリング支援窓口 在職者も対象に(9/17)

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厚生労働省は、ハローワークの支援対象を在職者にも広げ、離職者向け職業紹介が

中心であった役割を転換する。2024年度より全国でリスキリングのための窓口を設け、

無料で在職者・求職者のキャリア相談に乗り、公的職業訓練や助成あり資格講座を

紹介する。生産性の高い業種への労働移動を促し、個人収入の底上げにつながると

期待する。

 

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